第廿六篇　　題目　獻身の歌

ダビデの歌

1. ヱホバよ ねがはくはわれを鞫さばきたまへ われわが完全またきによりてあゆみたり 然しかのみならず我われたゆたはずヱホバに依賴よりたのめり
2. ヱホバよわれを糺たゞしまた試みたまへ わが腎むらととこゝろとを錬ねりきよめたまへ
3. そは汝なんぢのいつくしみわが眼前まのあたりにあり 我われはなんぢの眞理まことによりてあゆめり
4. われは虛むなしき人とともに座すわらざりき 惡をいつはりかざる者とともにはゆかじ
5. 惡をなすものの會つどひをにくみ惡者あしきものとともにすわることをせじ
6. われ手をあらひて罪なきをあらはす ヱホバよ斯かくてなんぢの祭壇をめぐり
7. 感謝のこゑを聞きこえしめ すべてなんぢの奇くすしき事みわざをのべつたへん
8. ヱホバよ我われなんぢのまします家となんぢが榮光のとゞまる處ところとをいつくしむ
9. 願ねがはくはわがたましひを罪人つみびととともに わが生命いのちを血をながす者とともに取收とりをさめたまふなかれ
10. かゝる人の手にはあしきくはだてあり その右の手は賄賂まひなひにてみつ
11. されどわれはわが完全またきによりてあゆまん 願ねがはくはわれをあがなひ我われをあはれみたまへ
12. わがあしは平坦たひらかなるところにたつ われもろもろの會つどひになかにてヱホバを讃ほめまつらん

▲獻身せる者の證あかしを見よ。
　『われわが完全またきによりてあゆみたり』（一）
　『我はなんぢの眞理まことによりてあゆめり』（三）
　『われ手をあらひて罪なきをあらはす』（六）
　『われはわが完全またきによりてあゆまん』（十一）
　主イエスは誠にかくの如く在いまし給ひき。我等も亦またかくあるべき也なり。而しかして獻身せる聖徒にして始めて斯かくあるを得うべし。
▲獻身したる者の願ねがひと生涯
一、神に探らるゝ事を願ふ（一、二）──『ヱホバよねがはくはわれを鞫さばきたまへ……ヱホバよわれを糺たゞしまた試みたまへ わが腎むらととこゝろを錬ねりきよめたまへ』
二、神に信賴す（一終をはり）──『我たゆたはずヱホバに依賴よりたのめり』
三、神の慈愛いつくしみを感ず（三始はじめ）──『汝のいつくしみわが眼前まのあたりにあり』
四、神に對する服從（三終をはり）──『我はなんぢの眞理まことによりてあゆめり』
五、惡あしき者に離はなる（四、五）──『われは虛むなしき人とともに座すわらざりき 惡をいつはりかざる者とともにはゆかじ 惡をなすものの會つどひをにくみ惡者あしきものとともにすわることをせじ』
六、贖あがなひに對する信賴（六）──『われ手をあらひて罪なきをあらはす ヱホバよ斯かくてなんぢの祭壇をめぐり』（手を洗ふ事は靈的にいへば血によりて潔きよめらるゝ事也なり）
七、大膽なる證あかし、傳道（七）──『感謝のこゑを聞きこえしめ すべてなんぢの奇くすしき事みわざをのべつたへん』
八、集會を愛す（八）──『ヱホバよ我なんぢのまします家となんぢが榮光のとゞまる處ところとをいつくしむ』
九、確信を有す（十二）──『わがあしは平坦たひらかなるところにたつ』（是これ堅固なる信仰の立場也なり）

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