新約全書使徒パウロ エペソ人に贈れる書
第 六 章
- 子なる者よ 爾曹主に在て兩親にしたがふべし 是合宜なれば也
- 爾の父母を敬ふべし 約束を加へたる誡は之を首とす
- これ爾が福を得また地上に壽長からん爲なり
- 父なる者よ 爾曹の子を怒すること勿れ 主の警戒と敎訓を以て養育べし
- 僕なる者よ キリストに服ふが如く畏懼戰慄まことの心をもて肉體に屬る主人に服ふべし
- 人を悅ばする者の如く只眼前の事を務る事勿れ キリストの僕の如く心より神の旨を行ふべし
- 人に事るが如せず主に事ふるが如く甘心つかふべし
- そは僕なる者にもあれ自主なる者にもあれ各行ふ所の善に循て主より報を受ん事を爾曹知ばなり
- 主人なる者よ 爾曹も亦かくの如く彼等に行ひて厲言を止よ 蓋かれらと爾曹の主天に在かれは偏る所なしと爾曹知ばなり
- 此他なほ言ん 我兄弟よ 主および其大なる力に賴て剛健なるべし
- なんぢら惡魔の奸計を禦ん爲に神の武具を以て装ふべし
- 我儕は血肉と戰ふに非ず 政また權威また斯世の幽暗を宰どる者また天の處にある惡の靈と戰ふなり
- 是故に神の武具を取べし 是あしき日に遇て敵を禦ぎ凡の事を成就して立ん爲なり
- なんぢら立に誠を帶として腰に結び義を護胸として胸に當
- 和平なる福音の備を鞋として足に穿
- 此ほか信仰の盾を取べし 此盾をもて悉く惡者の火箭を滅ことを得ん
- また救の冑および聖靈の劍すなはち神の道を取
- 恒に各樣の禱告と祈求を以て靈に由て求かつ諸の聖徒の爲にも愼みて此事をなし祈りて倦ざるべし
- 且わが口を啓とき言を賜はり侃々して福音の奥義を示し
- 又わが言べき所の如く之を侃々して言得やう我ためにも祈るべし 我この福音の爲に使者となりて鏈に繫れたり
- 愛する兄弟 主に忠心にて事るテキコ わが如何して在か我事を爾曹に告知せん
- 我かれを特に爾曹に遣すは爾曹に我事を知せ又彼をして爾曹の心を慰しめん爲なり
- 願くは兄弟 父なる神と主イエスキリストにより信仰に加て平康と愛を得んことを
- 願くは我儕の主イエスキリストを變らずして愛する凡の者に恩あらんことを アメン
新約全書以弗所書 終
| 新約全書目次 | 弗 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 總目次 |