第四十三篇 題目 うなたれたる魂の叫 (五)
- 神よねがはくは我をさばき 情しらぬ民にむかひてわが訟をあげつらひ詭詐おほきよこしまなる人より我をたすけいだし給へ
- なんぢはわが力の神なり なんぞ我をすてたまひしや 何ぞわれは仇の暴虐によりてかなしみありくや
- 願くはなんぢの光となんぢの眞理とをはなち我をみちびきてその聖山とその帷幄とにゆかしめたまへ
- さらばわれ神の祭壇にゆき又わがよろこびよろこぶ神にゆかん あゝ神よわが神よわれ琴をもてなんぢを讃たゝへん
- あゝわが靈魂よなんぢなんぞうなたるゝや なんぞわが衷におもひみだるゝや なんぢ神によりて望をいだけ 我はなほわが面のたすけなるわが神をほめたゝふべければなり
▲三節に『願くはなんぢの光となんぢの眞理とをはなち』とあり、即ち聖靈の光と聖書の眞理とを願ふ也。此二つによりて漸次神に近づく也。
▲神に近づく四の階段あり。
一、『その聖山と』(三)──神に近づく事
二、『その帷幄とにゆかしめたまへ』(三)即ち幕屋に入る事──祈禱と禮拜
三、『さらばわれ神の祭壇にゆき』(四)──御血の聖潔又は全き獻身
四、『又わがよろこびよろこぶ神にゆかん』(四)神御自身に面會する事──神との交通。此處に聖き喜悅あり。
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