第八十五篇



伶長うたのかみにうたはしめたるコラの子のうた

  1. ヱホバよなんぢは御國みくににめぐみをそゝぎたまへり なんぢヤコブの俘囚とらはれをかへしたまひき
  2. なんぢおのがたみの不義をゆるし そのもろもろの罪をおほひたまひき セラ
  3. なんぢすべてのいかりをすてそのはげしきいきどほりをとほざけたまへり
  4. われらのすくひの神よ かへりきたり我儕われらにむかひて忿怒みいかりをやめたまへ
  5. なんぢ永遠とこしへにわれらをいかり萬世よろづよにみいかりをひきのべたまふや
  6. なんぢによりてなんぢのたみ喜悅よろこびをえんがため我儕われらいかしたまはざるか
  7. ヱホバよなんぢの憐憫あはれみをわれらにしめしなんぢのすくひを我儕われらにあたへたまへ
  8. わが神ヱホバのかたりたまふ事をきかん ヱホバはそのたみその聖徒せいとに平和をかたりたまへばなり さればかれらは愚かなる行爲おこなひにふたゝび歸るなかれ
  9. にそのすくひは神をおそるる者にちかし かくて榮光はわれらの國にとゞまらん
  10. あはれみと眞實まこととともにあひ義と平和とたがひに接吻くちづけせり
  11. まことはよりはえ義はてんよりみおろせり
  12. ヱホバ善物よきものをあたへたまへばわれらの國は物產なりいでものをいださん
  13. 義はヱホバのまへにゆきヱホバのあゆみたまふあとをわれらにふましめん

 六節のをはりに『再び我儕われらいかし』(英譯 Revive us again による)といふことばあり、れ本篇の主意たる句にして、すなはち本篇もまたリバイバルの祈禱いのりなり。
▲本篇の要點
一、過去のめぐみを記憶す(一〜三)──過去の事
二、新しきめぐみを求む(四〜八)──現在の事
 新しきめぐみを求むるがゆゑに八節において神の聖聲みこゑに耳を傾く。リバイバルの爲に祈りる時に、折々祈禱いのりとゞめて神の聖聲みこゑをきく事が必要なり。
三、神の全きめぐみを信ぜよ(九〜十三)──將來の事



| 目次 | 緖言 | 總目次 |