第九十七篇 題目 神の火 (三、四)
- ヱホバは統御たまふ 全地はたのしみ多くの島々はよろこぶべし
- 雲とくらきとはその周環にあり 義と公平とはその寶座のもとゐなり
- 火あり そのみまへにすゝみ その四周の敵をやきつくす
- ヱホバのいなびかりは世界をてらす 地これを見てふるへり
- もろもろの山はヱホバのみまへ全地の主のみまへにて蠟のごとくとけぬ
- もろもろの天はその義をあらはし よろづの民はその榮光をみたり
- すべてきざめる像につかへ虛しきものによりてみづから誇るものは恥辱をうくべし もろもろの神よみなヱホバをふしをがめ
- ヱホバよなんぢの審判のゆゑにより シオンはきゝてよろこびユダの女輩はみな樂しめり
- ヱホバよなんぢ全地のうへにましまして至高く なんぢもろもろの神のうへにましまして至貴とし
- ヱホバを愛しむものよ惡をにくめ ヱホバはその聖徒のたましひをまもり 之をあしきものの手より助けいだしたまふ
- 光はたゞしき人のためにまかれ 欣喜はこゝろ直きもののために播れたり
- 義人よヱホバによりて喜べ そのきよき名に感謝せよ
本篇は神の火に就て記さる。神の火は
一、罪を燒盡す(三)──『火ありそのみまへにすゝみ その四周の敵をやきつくす』
二、明かなる光を放つ(四)──『ヱホバのいなびかりは世界をてらす』
三、頑固なる心を熔かす(五)──『もろもろの山はヱホバのみまへ全地の主のみまへにて蠟のごとくとけぬ』
四、神の榮を表す(六)──『もろもろの天はその義をあらはし よろづの民はその榮光をみたり』
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