第九十九篇



  1. ヱホバは統御すべをさめたまふ もろもろのたみはをのゝくべし ヱホバはケルビムのあひだにいます 地ふるはん
  2. ヱホバはシオンにましましておほいなり もろもろのたみにすぐれてたふとし
  3. かれらはなんぢのおほいなるおそるべきみなをほめたゝふべし ヱホバは聖なるかな

  4. 王のちからは審判さばきをこのみたまふ なんぢはかたく公平をたてヤコブのなかに審判さばき公義たゞしきとをおこなひたまふ
  5. われらの神ヱホバをあがめ その承足せうそくのもとにてをがみまつれ ヱホバは聖なるかな

  6. その祭司のなかにモーセとアロンとあり そのみなをよぶ者のなかにサムエルあり かれらヱホバをよびしにこたへたまへり
  7. ヱホバ雲の柱のうちにましましてかれらに語りたまへり かれらはその證詞あかしとそのたまはりたる律法おきてとを守りたりき
  8. われらの神ヱホバよなんぢら彼等にこたへたまへり かれらのなしゝわざにむくひたまひたれど また赦免ゆるしをあたへたまへる神にてましませり
  9. われらの神ヱホバをあがめそのきよき山にてをがみまつれ そはわれらの神ヱホバは聖なるなり

 本篇に三度みたび『ヱホバは聖なるかな』と記さる(三節、五節、九節)。これ以賽亞イザヤ書六章三節の『聖なるかな、聖なるかな、聖なるかな』の如し。五節と九節とは同じやうなることばにてコーラスの如し。
▲一、二、三節における以下のみつの事をあぢはふべし。
一、神は王なり(一)──『ヱホバは統御すべをさめたまふ もろもろのたみはをのゝくべし ヱホバはケルビムのあひだにいます 地ふるはん』
二、神はおほいなり(二)──『ヱホバはシオンにましましておほいなり もろもろのたみにすぐれてたふとし』
三、神はせいなり(三)──『かれらはなんぢのおほいなるおそるべきみなをほめたゝふべし ヱホバは聖なるかな』



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