第百篇 題目 感謝の歌
感謝のうた
- 全地よヱホバにむかひて歡ばしき聲をあげよ
- 欣喜をいだきてヱホバに事へ うたひつゝその前にきたれ
- 知れヱホバこそ神にますなれ われらを造りたまへるものはヱホバにましませば我儕はその屬なり われらはその民その草苑のひつじなり
- 感謝しつゝその門にいり ほめたゝへつゝその大庭にいれ 感謝してその名をほめたゝへよ
- ヱホバはめぐみふかくその憐憫かぎりなく その眞實よろづ世におよぶべければなり
本篇は如何にして神に感謝すべきか、又如何にして感謝の生涯を暮し得るや、即ち感謝の生涯を送る道、其に就て必要なる條件を記す。
一、服從(二始)──『欣喜をいだきてヱホバに事へ』
二、神を求む(二終)──『うたひつゝその前にきたれ』
三、信仰(三始)──『知れヱホバこそ神にますなれ』
四、神に近く(四始)──『感謝しつゝその門にいり ほめたゝへつゝその大庭にいれ』
五、恩を知る(四終)──『感謝してその名をほめたゝへよ』(即ち過去に於る惠の感謝なり)
以上五の事の爲に感謝喜悦の生涯を送る事を得。而して斯る生涯の土臺は何なりやといふに五節の事實を知る事なり。
『ヱホバはめぐみふかくその憐憫はかぎりなく その眞實よろづ世におよぶべければなり』
是を確信し是を知る事によりて以上五の點に由り喜悦の生涯を送るに至る也。
▲二節に『欣喜をいだきてヱホバに事へ』とあり。而して何の爲に欣喜を以てヱホバに事ふべきやに就て三節に於てその理由記さる。
一、ヱホバは神也(故に凡ての力を有し給ふが故に)──『知れヱホバこそ神にますなれ』
二、ヱホバは造主也(故に我等を知り又守り給ふが故に)──『われらを造りたまへるものはヱホバにましませば我儕はその屬なり』
三、ヱホバは牧者也(故に我等を惠み養ひ給ふが故に)──『われらはその民その草苑のひつじなり』
▲五節に感謝すべき三の理由記さる。
一、『ヱホバはめぐみふかく』
二、『その憐憫かぎりなく』──故に其惠は繼續す
三、『その眞實よろづ世におよぶべければなり』──故に其約束は信用するに足る
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