第百八篇 題目 與へられし惠を獲得する道
ダビデの歌なり 讃美なり
- 神よわが心はさだまれり われ謳ひまつらん 稱まつらん わが榮をもてたゝへまつらん
- 箏よ琴よさむべし われ黎明をよびさまさん
- ヱホバよ我もろもろの民のなかにてなんぢに感謝し もろもろの國のなかにてなんぢをほめうたはん
- そは汝のあはれみは大にして天のうへにあがり なんぢの眞實は雲にまでおよぶ
- 神よねがはくはみづからを天よりもたかくし榮光を全地のうへに擧たまへ
- ねがはくは右の手をもて救をほどこし われらに答をなして愛しみたまふものに助をえしめたまへ
- 神はその聖をもていひたまへり われ甚くよろこばん 我シケムをわかちスコテの谷をはからん
- ギレアデはわがものマナセはわが有なり エフライムも亦わが首のまもりなり ユダはわが杖
- モアブはわが足盥なり エドムにはわが履をなげん ペリシテよわが故によりて聲をあげよと
- 誰かわれを堅固なる邑にすゝましめんや 誰かわれをみちびきてエドムにゆきしや
- 神よなんぢはわれらを棄たまひしにあらずや 神よなんぢはわれらの軍とともに出ゆきたまはず
- ねがはくは助をわれにあたへて敵にむかはしめたまへ 人のたすけは空しければなり
- われらは神によりて勇しくはたらかん われらの敵をふみたまふものは神なればなり
本篇に由りて神が既に與へ給へる凡ての恩惠を實際に獲得する道を學ぶべし。神は凡ての恩惠を與へ給へり(エペソ一・三)。然れど人皆必ずしも之を經驗せりとは謂ふ可らず。いかにして其を實驗するや。
一、神を崇めよ(一〜六)
二、聖言に賴れよ(七始──『神はその聖をもていひたまへり われ甚くよろこばん』)
三、己が嗣業を信仰をもて要求せよ(七終、八)
四、信仰によりて敵に勝を得よ(九)
五、如何にして新しき惠を取る事を得るや(十)
六、唯神の助によりて也(十一〜十三)
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