しゅつ 埃 及エジプト 

第 二 十 三 章



  1. なんぢ虛妄いつはり風說うはさいひふらすべからず あしき人と手をあはせて人をしふ証人あかしびととなるべからず
  2. なんぢおほくの人にしたがひて惡をなすべからず 訴訟うったへにおいてこたへをなすにあたりておほくの人にしたがひてみちまぐべからず
  3. なんぢまたまづしき人の訴訟うったへまげたすくべからず
  4. なんぢもしなんぢてきの牛あるひは驢馬ろばの迷ひさるあはばかならずこれをひきてその人にかへすべし
  5. なんぢもしなんぢにくむ者の驢馬ろばのそのしたたほすを見ばつゝしみてこれをすてさるべからず 必ずこれを助けてそのとくべし
  6. なんぢまづしき者の訴訟うったへある時にその判决さばきまぐべからず
  7. 虛僞いつはりの事にとほざかれ 無辜つみなき者と義者たゞしきものとはこれを殺すなかれ われあしき者を義とすることあらざるなり
  8. なんぢ賄賂まひなひうくべからず 賄賂まひなひは人の目をくらまし義者たゞしきものことばまげしむるなり
  9. 他國たこくの人をしひたぐべからず 汝等なんぢらはエジプトの國にをる時は他國たこくの人にてありたれば他國たこくの人の心をしるなり
  10. なんぢ六年のあひだなんぢの地に種播たねまきそのかりいるべし
  11. たゞ第七年しちねんめにはこれをやすませてたがへさずにおくべし しかしてなんぢたみまづしき者にくらふことを得せしめよ その餘れる者はけものこれをくらはん なんぢ葡萄園ぶだうばたけ橄欖園かんらんばたけかくのごとくなすべし
  12. なんぢ六日むいかあひだなんぢわざをなし七日なぬかやすむべし かくなんぢの牛および驢馬ろばやすませなんぢしもめの子および他國たこくの人をしていきをつかしめよ
  13. わがなんぢいひし事にすべて心を用ひよ ほかの神々の名をとなふべからず またこれなんぢの口よりきこえしめざれ
  14. なんぢとし三度みたびわがために節筵いはひを守るべし
  15. なんぢ無酵たねいれぬパンの節禮いはひをまもるべし すなはちわがなんぢに命ぜしごとくアビブの月のさだめの時において七日なぬかあひだたねいれぬパンをくらふべし はその月になんぢエジプトよりいでたればなり 徒手むなしでにてわが前にいづる者あるべからず
  16. また穡時かりいれどき節筵いはひを守るべし これすなはちなんぢ勞苦ほねをり田野たはたまける者のはじめを祝ふなり 又收藏とりいれ節筵いはひを守るべし これすなはちなんぢ勞苦ほねをりによりてなれる者を年のをはり田野はたけより收藏とりいるる者なり
  17. なんぢの男たる者はみなとし三次みたびしゅヱホバの前にいづべし
  18. なんぢわが犧牲いけにへの血をたねいれしパンとゝもに献ぐべからず 又わが節筵いはひあぶら翌朝あくるあさまで殘しおくべからず
  19. なんぢの地にはじめに結べるはつなんぢの神ヱホバのいへもちきたるべし なんぢ山羊羔こやぎをその母のちゝにてにるべからず
  20. われ天の使つかひをつかはしてなんぢさきだたせみちにてなんぢを守らせなんぢをわが備へしところに導かしめん
  21. 汝等なんぢらその前につゝしみをりそのことばにしたがへ これいからするなかれ かれなんじらのとがゆるさゞるべし わが名かれのうちにあればなり
  22. なんぢもしかれことばにしたがひすべてわがいふところをなさわれなんぢのてきてきとなりなんぢあだあだとなるべし
  23. わが使つかひなんぢにさきだちゆきてなんぢをアモリびと、ヘテびと、ペリジびと、カナンびと、ヒビびとおよびヱブスびとに導きいたらん われかれらをたつべし
  24. なんぢかれらの神を拜むべからず これに奉事つかふべからず 彼らのさくにならふなかれ なんぢ其等それらことごとこぼちその偶像ぐうざう打摧うちくだくべし
  25. 汝等なんぢらの神ヱホバにつかへよ さらばヱホバなんぢらのパンと水を祝しなんぢらのうちより疾病やまひを除きたまはん
  26. なんぢの國のうちには流産する者なくはらまざる者なかるべし われなんぢの日のかずみたさん
  27. われわが畏懼おそれをなんぢの前につかはなんぢが至るところのたみをことごとくやぶなんぢもろもろの敵をしてなんぢうしろを見せしめん
  28. われ黃蜂くまばちなんぢの先につかはさん これヒビびと、カナンびとおよびヘテびとなんぢの前よりおひはらふべし
  29. われかれらを一年のうちにはなんぢの前よりおひはらはじ おそらくは土地荒れけものましなんぢを害せん
  30. われ漸々やうやくにかれらをなんぢの前よりおひはらはん なんぢつひましてその地をうるにいたらん
  31. われなんぢのさかひをさだめて紅海よりペリシテびとの海にいたらせ曠野あらのよりかはにいたらしめん われこの地にすめる者をなんぢらの手にわたさん なんぢかれらをなんぢの前よりおひはらふべし
  32. なんぢかれらおよび彼らの神となにの契約をもなすべからず
  33. 彼らはなんぢの國にすむべきにあらず おそらくは彼らなんぢをしてわれに罪を犯さしめん なんぢもし彼等の神につかへなばその事かならずなんぢ機檻わなとなるべきなり


| 舊約全書目次 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 | 13 | 14 | 15 |
| 16 | 17 | 18 | 19 | 20 | 21 | 22 | 23 | 24 | 25 | 26 | 27 | 28 | 29 | 30 |
| 31 | 32 | 33 | 34 | 35 | 36 | 37 | 38 | 39 | 40 | 總目次 |