第百十三篇  題目 感謝のすゝめ



  1. ヱホバをほめまつれ 汝等なんぢらヱホバのしもべよほめまつれ ヱホバのみなをほめまつれ
  2. 今より永遠とこしへにいたるまでヱホバのみなはほむべきかな
  3. 日のいづるところより日のいるところまでヱホバのみなはほめらるべし
  4. ヱホバはもろもろの國の上にありてたかく その榮光みさかえは天よりもたかし
  5. われらの神ヱホバにたぐふべき者はたれぞや 寶座みくらをその高處たかきにすゑ
  6. おのれをひくゝして天と地とをかへりみ給ふ
  7. まづしきものをちりよりあげともしきものを糞土あくたよりあげて
  8. もろもろの諸侯きみたちとともにすわらせ そのたみのきみたちと共にすわらせたまはん
  9. 又はらみなきをんなに家をまもらせ おほくの子女こらのよろこばしき母たらしめたまふ ヱホバをほめまつれ

 百十三篇より百十八篇のをはりまではユダヤびと過越祭すぎこしのまつりの時に常に歌へる詩なり。ゆゑマタイ伝廿六・卅に『彼ら讃美を歌ひてのちオリブ山にでゆく』とあるはその是等これらの詩篇の一つ又は皆を歌へるならん。過越祭すぎこしのまつりすくひの記念なるゆゑこのむつの詩は格別にすくひを感謝する詩なり。その大意以下の如し。
 百十三篇  神は人に同情し給ふ
 百十四篇  神の臨在の力
 百十五篇  ける神を信ぜよ
 百十六篇  すくひさかづき
 百十七篇  もろもろの國の感謝
 百十八篇  主の御業みわざ
▲百十三篇の分解
 (一〜三)感謝を促す
 (四〜六)神の御性質を感謝す
 (七〜九)神の御業みわざを感謝す



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