傳 道 之 書
第 十 一 章
- 汝の糧食を水の上に投よ 多くの日の後に汝ふたゝび之を得ん
- 汝一箇の分を七または八にわかて 其は汝如何なる災害の地にあらんかを知ざればなり
- 雲もし雨の充るあれば地に注ぐ また樹もし南か北に倒るゝあればその樹は倒れたる處にあるべし
- 風を伺ふ者は種播ことを得ず 雲を望む者は刈ことを得ず
- 汝は風の道の如何なるを知ず また孕める婦の胎にて骨の如何に生長つを知ず 斯汝は万事を爲たまふ神の作爲を知ことなし
- 汝朝に種を播け 夕にも手を歇るなかれ 其はその實る者は此なるか彼なるか又は二者ともに美なるや汝これを知ざればなり
- 夫光明は快き者なり 目に日を見るは樂し
- 人多くの年生ながらへてその中凡て幸福なるもなほ幽暗の日を憶ふべきなり 其はその數も多かるべければなり 凡て來らんところの事は皆空なり
- 少者よ 汝の少き時に快樂をなせ 汝の少き日に汝の心を悅ばしめ汝の心の道に歩み汝の目に見るところを爲せよ 但しその諸の行爲のために神汝を鞫きたまはんと知べし
- 然ば汝の心より憂を去り汝の身より惡き者を除け 少き時と壯なる時とはともに空なればなり
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