A. パゼット・ウィルクス 著
大江 邦治 訳
『信 仰 の 動 力』
バックストン記念霊交会発行
"The Dynamic of Faith" By A. Paget Wilkes
Japan Evangelistic Band
私共は実に厳かな時代に生活している。いまや不法は増大し、多くの人の愛情は冷ややかになり、また多くの者は堕落しつつある。教会内に超自然的な能力の欠けているのを見る多くの教会員は、主の仰せられた『
真理を受ける者、熱心な魂は、いずこにおいても見られる信者の
イエスの御名を信じうる
その人に万事は
或る人々は本書を通読して、本書には、信仰を働かすことについて、私共自身の心の作用をあまり多く強調していることを感じ、私共は私共の信仰、すなわち主の恩恵の領有よりも主ご自身に関心を有つ者であるから、私共の一層大いなる必要は主イエス御自身を仰ぐことであると思うであろう。このことは私もよく承知しているが、久しき以前、かの聖徒マデレーのフレッチャーが、キリストを信ずる私共の信仰を最も重要であるとして、あまりに強調しすぎると他より思われ、異議が起こったその時、彼が巧みに答えたところは「われらがいつも食物の栄養ある性質を語るよりも、実際に
キリストについてもそのとおりである。そもそもキリストはすべてのすべてで
深い欠乏を感じ苦しんでいる信者に向かって、或る人々に「第二の恵み」或いは「個人的ペンテコステ」として知られているところのものを得るように勧めることについて、「そんな第二の経験などと言うべきものはない、キリスト信者の生活の秘訣はただ『イエスを仰ぎ見る』ことに存するのみである」という異論を聞いた。この終わりの方の言葉は全く同意であるが、すぐに問いたいと思うことは、「あなたは果たしてイエスを仰ぎ見続け得るか」である。何となればこれがすなわち聖潔であり、この仰ぎ見続けることの恵まれた能力が、聖化であるからである。しかしてまたこの能力が永遠の
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