レ  ビ  記

第 一 六 章



  1. アロンの子等こども二人がヱホバの前に獻ぐることをなししにたるのちにヱホバ、モーセにかくつげたまへり
  2. すなはちヱホバ、モーセにいひたまひけるはなんぢの兄弟アロンにつげよ 時をわかたずして障蔽へだての幕の内なる聖所きよきところにいりはこの上なる贖罪所しょくざいしょの前にいたるべからず これしぬることなからんためなり われ雲のうちにありて贖罪所しょくざいしょの上にあらはるべければなり
  3. アロン聖所きよきところにいるにはかくすべし すなはちこうしをす罪祭ざいさいのために取り牡羊をひつじ燔祭はんさいのために取り
  4. きよあさ裏衣したぎを着 あさもゝひきをその肉にまとひ あさおびをもて身におびあさ頭帽かしらづゝみかむるべし これ聖衣きよきころもなり その身を水にあらひてこれをきるべし
  5. またイスラエルの子孫ひとびとの會衆のうちより牡山羊をやぎ二匹ふたつ罪祭ざいさいのために取り牡羊をひつじ一匹ひとつ燔祭はんさいのためにとるべし

  6. アロンは自己おのれのためなるその罪祭ざいさい牡牛をうしひききたりて自己おのれとその家族のために贖罪あがなひをなすべし
  7. アロンまたその兩隻ふたつの山羊を取り集會の幕屋のかどにてヱホバの前にこれを置き
  8. その兩隻ふたつの山羊のためにくじひくべし すなはひとつくじをヱホバのためにしひとつくじをアザゼルのためにすべし
  9. しかしてアロンそのヱホバのくじにあたりし山羊を献げて罪祭ざいさいとなすべし
  10. 又アザゼルのくじにあたりし山羊はこれをヱホバの前にいかしおきこれをもて贖罪あがなひをなしこれをにおくりてアザゼルにいたらすべし

  11. すなはちアロンおのれのためなるその罪祭ざいさい牡牛をうしひききたりて自己おのれとその家族のために贖罪あがなひをなし自己おのれのためなるその罪祭ざいさい牡牛をうしほふ
  12. しかして火鼎ひざらをとりヱホバの前の壇よりしておこれる火をこれてまた兩手もろて細末さいまつかうばしきかうこれ障蔽へだての幕のうちに携へいり
  13. ヱホバの前においかうをその火にかうの煙の雲をして律法おきての上なる贖罪所しょくざいしょおほはしむべし しかせばかれしぬることあらじ
  14. 彼またその牡牛をうしの血をとり指をもてこれ贖罪所しょくざいしょ東面ひがしおもてそゝぎまた指をもてその血を贖罪所しょくざいしょの前に七回なゝたびそゝぐべし

  15. かくしてまたたみのためなるその罪祭ざいさいの山羊をほふりその血を障蔽へだての幕の内に携へいりかの牡牛をうしの血をもてなせしごとくその血をもてしこれを贖罪所しょくざいしょの上と贖罪所しょくざいしょの前にそゝ
  16. イスラエルの子孫ひとびと汚穢けがれとそのもろもろもとれる罪とにより聖所きよきところのために贖罪あがなひなすべし すなはち彼等の汚穢けがれ中間うちにある集會の幕屋のためにかくなすべきなり
  17. 彼が聖所きよきところにおいて贖罪あがなひをなさんとていりたる時はその自己おのれおのれの家族とイスラエルの全會衆のために贖罪あがなひをなしていづるまでは何人たれも集會の幕屋の内にをるべからず
  18. かくかれヱホバの前の壇にいできたりこれがために贖罪あがなひをなすべし すなはちその牡牛をうしの血と山羊の血をとりて壇の四周まはりつのにつけ
  19. また指をもて七回なゝたびその血をの上にそゝぎイスラエルの子孫ひとびと汚穢けがれをのぞきてそれいさぎようしかつ聖別きよむべし

  20. かくかれ聖所きよきところと集會の幕屋と壇のために贖罪あがなひをなしてかのいける山羊をひききたるべし
  21. しかる時アロンそのいける山羊のかしら兩手もろてきイスラエルの子孫ひとびともろもろの惡事とそのもろもろ悖反もとれる罪をことごとくその上に承認いひあらはしてこれを山羊のかしらに載せ 選びおける人の手をもてこれをおくるべし
  22. その山羊彼等の諸惡しょあくを人なき地におひゆくべきなり すなはちその山羊をおくるべし

  23. かくしてアロン集會の幕屋にいりその聖所きよきところにいりし時に穿つけたるあさころもぬぎ其處そこに置き
  24. 聖所きよきところにおいてその身を水にそゝぎ衣服ころもをつけて自己おのれ燔祭はんさいたみ燔祭はんさいとを献げて自己おのれと民とのために贖罪あがなひをなすべし
  25. また罪祭ざいさいものあぶらを壇の上にやくべきなり
  26. かの山羊をアザゼルにおくりし者は衣服ころもあらひ水に身をそゝぎてしかのちえいにいるべし
  27. 聖所きよきところにおいて贖罪あがなひをなさんためにその血を携へいりたる罪祭さいざい牡牛をうし罪祭ざいさいの山羊とはこれえいの外に携へいだしその皮と肉とふんを火にやくべし
  28. これやきたる者は衣服ころもあらひ水に身をそゝぎてしかのちえいにいるべし

  29. 汝等なんぢらながこののりを守るべし すなはち七月にいたらばその月の十日に汝等なんぢらその身をなやましなにわざをもなすべからず 自己おのれの國の人もまた汝等なんぢらうち寄寓やどれ外國よそぐにの人も共にしかすべし
  30. はこの日に祭司なんぢらのために贖罪あがなひをなしてなんぢらをきよむればなり これなんぢらがヱホバの前にそのもろもろの罪を清められんためになす者なり
  31. これなんぢらの大安息日だいあんそくにちなり なんぢら身をなやますべし これながく守るべきのりなり
  32. あぶらをそゝがれて任ぜられその父に代りて祭司のつとめをなすところの祭司贖罪あがなひをなすべし 彼はあさころもすなはち聖衣きよきころもきるべし
  33. 彼すなはち至聖所いときよきところのために贖罪あがなひをなしまた集會の幕屋のためと壇のために贖罪あがなひをなしまた祭司のためとたみの會衆のために贖罪あがなひをなすべし
  34. これ汝等なんぢらながく守るべきのりにしてイスラエルの子孫ひとびともろもろの罪のためにとし一度ひとたび贖罪あがなひをなす者なり 彼すなはちヱホバのモーセに命じたまひしごとくなし


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