レ ビ 記
第 一 六 章
- アロンの子等二人がヱホバの前に獻ぐることを爲て死たる後にヱホバ、モーセに斯告たまへり
- 即ちヱホバ、モーセに言たまひけるは汝の兄弟アロンに告よ 時をわかたずして障蔽の幕の内なる聖所にいり櫃の上なる贖罪所の前にいたるべからず 是死ることなからんためなり 其は我雲のうちにありて贖罪所の上にあらはるべければなり
- アロン聖所にいるには斯すべし すなはち犢の牡を罪祭のために取り牡羊を燔祭のために取り
- 聖き麻の裏衣を着 麻の褌をその肉にまとひ 麻の帶をもて身に帶し 麻の頭帽を冠るべし 是は聖衣なり その身を水にあらひてこれを着べし
- またイスラエルの子孫の會衆の中より牡山羊二匹を罪祭のために取り牡羊一匹を燔祭のために取べし
- アロンは自己のためなるその罪祭の牡牛を牽きたりて自己とその家族のために贖罪をなすべし
- アロンまたその兩隻の山羊を取り集會の幕屋の門にてヱホバの前にこれを置き
- その兩隻の山羊のために籤を掣べし 即ち一の籤をヱホバのためにし一の籤をアザゼルのためにすべし
- 而してアロンそのヱホバの籤にあたりし山羊を献げて罪祭となすべし
- 又アザゼルの籤にあたりし山羊はこれをヱホバの前に生しおきこれをもて贖罪をなしこれを野におくりてアザゼルにいたらすべし
- 即ちアロン己のためなるその罪祭の牡牛を牽きたりて自己とその家族のために贖罪をなし自己のためなる其罪祭の牡牛を宰り
- 而して火鼎をとりヱホバの前の壇よりして熱れる火を之に盈てまた兩手に細末の馨しき香を盈て之を障蔽の幕の中に携へいり
- ヱホバの前に於て香をその火に放べ香の煙の雲をして律法の上なる贖罪所を蓋はしむべし 然せば彼死ることあらじ
- 彼またその牡牛の血をとり指をもて之を贖罪所の東面に灑ぎまた指をもてその血を贖罪所の前に七回灑ぐべし
- 斯してまた民のためなるその罪祭の山羊を宰りその血を障蔽の幕の内に携へいりかの牡牛の血をもて爲しごとくその血をもて爲しこれを贖罪所の上と贖罪所の前に灑ぎ
- イスラエルの子孫の汚穢とその諸の悖れる罪とに緣て聖所のために贖罪を爲べし 即ち彼等の汚穢の中間にある集會の幕屋のために斯なすべきなり
- 彼が聖所において贖罪をなさんとて入たる時はその自己と己の家族とイスラエルの全會衆のために贖罪をなして出るまでは何人も集會の幕屋の内に居べからず
- 斯て彼ヱホバの前の壇に出きたり之がために贖罪をなすべし 即ちその牡牛の血と山羊の血を取て壇の四周の角につけ
- また指をもて七回その血を其の上に灑ぎイスラエルの子孫の汚穢をのぞきて其を潔ようし且聖別べし
- 斯かれ聖所と集會の幕屋と壇のために贖罪をなしてかの生る山羊を牽きたるべし
- 然る時アロンその生る山羊の頭に兩手を按きイスラエルの子孫の諸の惡事とその諸の悖反る罪をことごとくその上に承認はしてこれを山羊の頭に載せ 選びおける人の手をもてこれを野に遣るべし
- その山羊彼等の諸惡を人なき地に任ゆくべきなり 即ちその山羊を野に遣るべし
- 斯してアロン集會の幕屋にいりその聖所にいりし時に穿たる麻の衣を脫て其處に置き
- 聖所においてその身を水にそゝぎ衣服をつけて出で自己の燔祭と民の燔祭とを献げて自己と民とのために贖罪をなすべし
- また罪祭の牲の脂を壇の上に焚べきなり
- かの山羊をアザゼルに遣りし者は衣服を濯ひ水に身を滌ぎて然る後營にいるべし
- 聖所において贖罪をなさんために其血を携へ入たる罪祭の牡牛と罪祭の山羊とは之を營の外に携へいだしその皮と肉と糞を火に燒べし
- 之を燒たる者は衣服を濯ひ水に身を滌ぎて然る後營にいるべし
- 汝等永く此例を守るべし 即ち七月にいたらばその月の十日に汝等その身をなやまし何の工をも爲べからず 自己の國の人もまた汝等の中に寄寓る外國の人も共に然すべし
- 其はこの日に祭司汝らのために贖罪をなして汝らを淨むればなり 是汝らがヱホバの前にその諸の罪を清められんためになす者なり
- 是は汝らの大安息日なり 汝ら身をなやますべし 是永く守るべき例なり
- 膏をそゝがれて任ぜられその父に代りて祭司の職をなすところの祭司贖罪をなすべし 彼は麻の衣すなはち聖衣を衣べし
- 彼すなはち至聖所のために贖罪をなしまた集會の幕屋のためと壇のために贖罪をなしまた祭司等のためと民の會衆のために贖罪をなすべし
- 是汝等が永く守るべき例にしてイスラエルの子孫の諸の罪のために年に一度贖罪をなす者なり 彼すなはちヱホバのモーセに命じたまひしごとく爲ぬ
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