書

第 二 十 六 章



  1. その日ユダの國にてこの歌をうたはん、われらに堅固なるまちあり神すくひをもてそのかきそのかこひとなしたまふべし
  2. なんぢらもんをひらきて忠信ちうしんを守るたゞしき國民くにびとをいれよ
  3. なんぢは平康やすきにやすきをもて心志こゝろざしかたき者をまもりたまふ、かれはなんぢに依賴よりたのめばなり
  4. なんぢら常盤とことはにヱホバによりたのめ、しゅヱホバはとこしへのいはなり
  5. たかきにるものをたふし、そびえたる城をふせしめ地にふせしめてちりにまじへ給へり
  6. かくて足これをふまん 苦しむものは足にてこれをふみ貧しき者はそのうへをあゆまん
  7. たゞしきものゝ道はなほからざるなし、なんぢたゞしきものゝみちなほたひらかにし給ふ
  8. ヱホバよ 審判さばきをおこなひたまふ道にてわれらなんぢをまちのぞめり、われらの心はなんぢの名となんぢの記念の名とをしたふなり
  9. わがこゝろよるなんぢをしたひたり、わがうちなるれいあしたになんぢをもとめん、そはなんぢのさばき地におこなはるゝとき世にすめるもの正義たゞしきをまなぶべし
  10. 惡者あしきものはめぐまるれども公義たゞしきをまなばずなほき地にありてなほ不義をおこなひヱホバの稜威みいつを見ることをこのまず
  11. ヱホバよ なんぢのみてたかくあがれどもかれらかへりみず されどなんぢがたみをすくひたまふ熱心を見ばはぢをいだかん 火なんぢの敵をやきつくすべし
  12. ヱホバよ なんぢはわれらのために平和やすきをまうけたまはん、我儕われらのおこなひしことは皆なんぢのなしたまへるなり
  13. ヱホバわれらの神よ なんぢにあらぬほかしゅどもさきにわれらををさめたり、されどわれらはたゞなんぢによりてなんぢの名をかたりつげん
  14. かれらしにたればまたいきず亡靈なきたまとなりたればまたかへらず、なんぢかれらをたゞしてこれを滅ぼしその記念の名をさへことごとくうせしめたまへり
  15. ヱホバよ なんぢこの國民くにびとをましたまへり このくにびとをましたまへり、なんぢはたふとばれたまふ、なんぢ地のさかひをことごとくひろめたまへり

  16. ヱホバよ かれら苦難なやみのときになんぢをあふぎのぞめり 彼等なんぢの懲罰こらしめにあへるときせちになんぢに禱告ねぎごとせり
  17. ヱホバよ われらははらめるをんなのうむとき近づきてくるしみ、その痛みによりて叫ぶがごとくなんぢのまへにしかありき
  18. われらははらみまた苦しみたれどもそのうめるところは風ににたり われらすくひを地にほどこさず世にすむ者うまれいでざりき
  19. なんぢの死者しねるものはいき、わがたみかばねはおきん、ちりにふすものよ さめてうたうたふべし、なんぢのつゆ草木くさきをうるほすつゆのごとく 地はなきたまをいださん

  20. わがたみよゆけ、なんぢのへやにいりなんぢのうしろの戶をとぢて忿恚いきどほりのすぎゆくまで暫時しばしかくるべし
  21. よ ヱホバはそのところをいでゝ地にすむものゝ不義をたゞしたまはん、地はそのうへなる血をあらはにして殺されたるものをまたおほはざるべし


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