第 二 日
『かくてヤコブ朝夙に起き』(創世記二八・十八)
ヤコブはベテルに於て、夜、主の御顕現を拝しました。彼は、主たる神様のその上に立ちい給う栄光輝く天の梯子を見せられました。のみならず、彼は神様が常に彼と偕にいまし、その約束し給いしところを成し遂げ給う迄は決して離れ給わないとのお約束をいただきました。『ヤコブ朝夙に起き』、神様にかの誓を奉りましたが、そのかなめは『ヱホバをわが神となさん』(二一節)というにありました。
神のこどもらよ、キリストこそはまことに天の梯子であります。その上から神は人生の夜の最暗黒に於て、あなたに語り給います。我なんじと偕にありて汝を離れじと。『朝』はあなたを呼び醒まして、あなたをもヤコブと偕に、『ヱホバをわが神となさん』と言う者たらしめんと招いているとは思いませんか。一日を始むるにこれ程栄ある始めかたが他に又とありえましょうか。あなたは毎夜をヤコブの神の御保護の下に過します。あなたが毎朝をヤコブの誓をもって始むべきであるとは当然ではないでしょうか。
朝の最初の時を、唯独り神と偕に保つ習慣をおつくりなさい。神はキリストを通してあなたに取って如何ばかりのおかたであるかを考えなさい。神は文字通り時々刻々、不断、その臨在をもって偕にいまして下さいます。その御誠実は決して変り給いません。これらについて彼があなたに賜いたるその驚くべきお約束を黙想なさい。彼があなたに対して『我汝とともにありて凡て汝が往ところにて汝をまもり汝をはなれざるなり』と宣う間、あなたの耳を傾けなさい。このお約束が信仰によってあなたにあてはめられてわがものとなり、まことこれらの御言葉は私に対して神御自身が直接に語り給うたのだとあなたの全霊が味識する迄、時間をかけて聖前に静まりなさい。かくて申上げなさい、『ヱホバをわが神となさん』と。ヤコブはこの誓を奉るために朝夙に起き出でました。あなたもその如くなし奉りなさい。
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