第二十二章  汚れに就ての誡命



 この章は三つに區別されます。モーセは三度神より聖聲みこゑを聞きました。

 一〜十六節けがれたるまゝで神のために働く事のおほいなる罪である事を見ます。オーこれは私共わたくしどもが注意せねばならぬことです。祭司はけがれたるころもを着て、決して殿みやり神の前にづる事は出來ません。私共もけがれたる心をもって神のために働くことはおほいなる罪であります。

 十七節より献物さゝげものついしるされてあります。『けがれたるきずある者を献ぐべからず』とあります。まったからざる者を献ぐる事はじつに神を蔑視なみすることです。マラキ一・八、十四を御覽なさい。これはおほいなる罪であります。しとぎゃう五・二を御覽なさい。アナニヤとサッピラは神にまったからざる献物さゝげものをさゝげました。度々たびたび神に身もたまも全く献げると申して、いつはって一部分を殘してはりませんか。オーこれついて自分の心を御探りなさい。

 第二十六節よりは、動物をあはれむべきことを敎へ給ひます。私共はきよき者、聖靈につける者ですから、必ず動物を愛憐あはれまねばなりません。

 神は人間の自然の關係、すなは身内みうち親子兄弟夫婦の關係をたふとび給ひます。マタイ十五・四を御覽なさい。時としてある人は神のはたらきために親の關係を斷ちます。あるひは妻のことばを捨てます。けれどもこれはおほいなる間違まちがひです。時として人は養ふべき親を捨置すておきてそのかねを神のために用ゐます。けれどもこれは神の聖旨みむねではありません。



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